昨年11月、ギリシャのアテネで開かれたユネスコ主催の「第20回国際ダンス会議」に、厚木在住の舞踊家・亜甲絵里香さんと、亜甲さんが主宰するグローバルダンスシアターのメンバー5人が参加、このほど帰国報告をまとめた。
参加したのは亜甲さんを含めて長男の瀬河寛一さん、長女の華織さんのほか、ロシア国立ノボシビルスク・オペラバレエ団プリンシパルのエフゲニー・グラシェンコさん、同バレエ団ソリストのイリア・ゴロブチェンコさん、フランスのダンサーエレオノール・アルヌールさんの6人。
会議には世界70カ国から707人のダンサーや研究家、舞踊家が参加、バレエやモダンダンス、ジャズダンス、社交ダンス、民族舞踊などのワークショップ、パフォーマンスなど多彩な催しが繰り広げられた。
亜甲さんは今回で5回目の参加。ワークショップでは亜甲さんの持ち味を生かした「気とダンス」をテーマに、「気」のかけ合いを行ったり、日本の伝統芸能「能」の音楽に合わせて「気」を流しながら摺り足でゆっくり歩いたり、「気」の存在を感じながら、参加者全員の「気」を1つにするという神秘の世界を表現した。
パフォーマンスでは、瀬河寛一さん振付けの「ユニストワードゥ」を、寛一さんとアルヌールさんが共演したほか、亜甲さん振付けの「花の詩」を、亜甲さん(写真)と華織さん、山花玲美さんの3人で踊った、また、華織さんとグラシェンコさん、ゴロブチェンコさん、寛一さん、アルヌールさんの5人が、亜甲さん振付のギリシャ悲劇「オルフェウス」のパフォーマンスを披露した。
亜甲さんの踊りや振付は、テクニックの美しさだけでは表現できない神秘的な表現の世界に観客を誘い込むため、踊りが終わるたびに拍手と歓声がわき起こり、会議に参加した人たちに衝撃を与えたという。
市民かわら版 2007年1月1日 第697号掲載