瀬河寛司
皆さんお元気ですか。今回は私が参加したダンスフェスティバル「DANCE SALAD」についてご報告したいと思います。今年で11年目を迎えるダンスサラダは4月17日から19日の3日間にわたり,オランダ、スウェーデン、ブラジル、中国そして自国アメリカからのカンパニー多数を招いて、テキサス州はヒューストンのWORTHAM CENTERにて開催されました。海外からはオランダ国立バレエ団、ネザーランドダンスシアター、スウェーデン国立バレエ団、カールバーグバレエ団、ブラジルのQursar Companhia de danza、中国国立バレエ団などが一同に参加して実に豪華なダンスの祭典となりました。
その中で私はニューヨークより振付家ロバートバトル氏の新しいカンパニー、バトルワークスダンスカンパニーの代表としてソロ「TAKADEME」を踊りました。ソロ「TAKADEME」はエネルギッシュで身体的、そしてとてもユーモアに溢れた実にアメリカ的なさくひんなので、ヨーロッパの作品が多くを占めたプログラムの中では唯一違った印象を与えられたのではないかと思います。観客からも大変あたたかい喝采を受けることが出来ました。
このような国際的なダンスフェステイバルはアメリカでは普段なかなか行われないため、お客さんも大変興味を持って観に来られてWORTHAM CENTERの大きな劇場は毎日たくさんの人々でいっぱいとなりました。
アメリカ、ニューヨークにて活動を続けている私個人としても、ほかの国々からのダンサーたちとの交流そして意見交換などはとても新鮮で貴重な経験となりました。
ニューヨークからはもうひとつのカンパニーBug1isi / Foreman Danceが招待され参加しました。私も普段から親交がありお世話になっているマーサグラハムカンパニープリンシパルダンサーの折原美樹さんが、そのカンパニーの一員として、振付家ジャクリンブグリシさんの作品「レクイエム」のメインパートを踊られました。
またオランダ国立バレエからはYumikoTakeshimaさん、Kumiko Hayakawaさんのすばらしい日本人ダンサーが参加されていて、その卓抜したテクニックと芸術性でアメリカのお客さんを魅了されていました。
最終日の公演後にはダンサー、そして振付家の方々とのパーティーがあり、皆食べて話して踊ったりととても楽しい時問を過ごして3日間の幕を閉じました。パーティーの席ではオランダ国立バレエの偉大な振付家ハンスファンマーネン氏とお話する機会があり、氏より私の踊りについての賛辞も頂いてとても光栄なこととなりました。
さて5月はニューヨークに戻りイガールペリー氏のペリダンスアンサンブル公演、そしてジェニファーマラー/ザワークスのガラコンサ一トと大きな公演が続きます。あらたなエネルギーを得て益々踊り続けていきたいと思います。それではまた、お元気で。
ニューヨーク在住 瀬河寛司
セーヌ 2003年 春 第49号掲載